外国人ヒッチハイカーを拾う。群馬の絶景「八ッ場ダム」を案内したお話し。

田舎に住んでいると、外国人と触れ合う機会はめったにありません。だから、そんなチャンスが訪れた時こそ、私は積極的に声をかけようと思っていました。

ただし、相手がそれを求めていて、自分も危険に巻き込まれることが無い場合に限ってのこと。

偶然出会った外国人ヒッチハイカーに群馬の絶景「八ッ場ダム」を案内したお話しです。

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外国人ヒッチハイカーを拾う

親孝行もできないまま、いつの間にか両親はすっかり年をとっていました。何か思い出に残ることをしたいと思い立ち、数年前から年に1度は両親に温泉旅行をプレゼントすることにしました。

群馬はマイナーな県ですが温泉はたくさんあります。3年前、私は両親を草津温泉へ連れて行くことに決め、所要時間の下見を兼ねて親友と二人で吾妻町から草津方面へとドライブにでかけました。

返り道の途中でドライブインに立ち寄った時、若い外国人のカップルが駐車場に居るのが見えました。

彼らは近くにいる日本人に何か話しかけているようでしたが、なにせ温泉近くのドライブイン、その場に居るのはトイレ休憩のツアー客や、老夫婦ばかりで、外国人の言葉に耳を貸そうとする人は一人もいないようでした。いわゆるシカト状態。

これは、またとないチャンス!

“Hello! Do you need any help?” 「何かお困りですか?」と話しかけました。

返ってきた言葉は “Are you Japanese?” 「あなた日本人なの?」 …って。ははは(汗)私はどこからどう見ても日本人ですが。

どうやら、彼らはかなり長い時間、駐車場にやってくる人達に話しかけていたようですが、とりあってくれる日本人には出会えなかったようです。英語で話しかけた私のことをアジア系の外国人だと思ったのかも知れません。

そうね、ここはめちゃくちゃ田舎だから、英語を話す人はあまり居ないかも。群馬でも、もう少し街の方へ行くとか、高校生や大学生が居るような場所なら、彼らと話せる人はきっといたはずです。

期せずして、若い外国人カップルのヒッチハイカーを拾うこととなりました。

彼らはスコットランドからやって来た20歳の大学生でした。恋人同士なのかと聞いたら、ただの友達だと言う。「へぇ~~~?」

ロシア、韓国を旅して、前日は長野県の知り合いの家に泊まったと言っていました。英語しか話せないのに、ほとんどヒッチハイクでここまで来たというから驚きです。

韓国で買ったという、見るからに怪しげな英語と日本語の単語帳のような本を持っていたので「どれどれ?」と見せてもらいました。

そこには間違いだらけの日本語が書いてありました。「ニセモノを買わされちゃったね!」

群馬の魅力、八ッ場ダムの絶景

沼田市内まで行きたいというので、私達の帰り道とは少し方向違いでしたが、まあいいか…。車中では私が知っているテキトーな英語でなんとかやりとりをしました。

途中の道の駅「八ッ場ダムふるさと館」は両親も連れて行こうと思っていた場所です。せっかくなので、ちょっと寄り道しましょうということになりました。

八ッ場と書いて「やんば」。政権交代によるダム工事の中止、再開で地元住民は長期に渡って翻弄されました。

長さ494m、高さ73.5mもある八ッ場大橋の上から下を見下ろすと、いずれダムの底に沈む村の風景が広がっていました。橋を渡った先には圧巻の不動の滝。

新緑の山々にぐるりと囲まれた橋の上で、彼らはやたらと “So cool! So cool!” を連発しながら写真を撮っていましたが、群馬県民の私でさえ、こんな絶景がここにあったのか!と改めて心打たれました。

道の駅にある無料の足湯を試してみたらどうですか?と勧めてみました。これは初めての経験だったらしく、今度は “ Amazing!” だと言いました。長旅で疲れていたであろう足も心も、きっと癒やされたに違いありません。

食事時であれば名物の「ダムカレー」をご馳走しようと思いましたが、とにかく沼田市内まで行きたいとのことだったので、緑あふれる風景を目に焼き付けて沼田へと向かいました。

「明日は日光へ行く!」と嬉しそうに話す彼ら。どんな人が彼らを日光まで連れて行ってくれたのか気になるところではあります。

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感覚の違い

生まれ育った環境が違うと、日本人同士でも分かり合えないことはたくさんあります。恋人でもない若い男女が海外へ、それもヒッチハイクで長旅をするなど、とうてい我々日本人の感覚では考えにくい状況です。

同じような年齢の息子を持つ母親として、彼らのご両親がよくも許してくれたものだと驚きました。

そして、嫌なおばさんだと思われたかもしれないけれど、その若い男性に言ってしまいました。「この旅が終わるまで、あなたには彼女を守る責任がある」と。

家に帰ってから、彼女に教えてもらったFacebook を覗いてみました。そこには、彼女のお母さんからのメッセージが「どこに居るの?心配しているわ。お願いよ!連絡してちょうだい!!!」と書かれていました。

一瞬、私は親不孝の手助けをしていたのかもしれない、と思いました。

しかし、少なくとも私達と一緒に過ごした数時間、彼女は “So cool!” で “Amazing!” な群馬を満喫していたはずです。

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